「世界が木村くんを見つけますよ…!」ーFCのインタビュー(7/7公開)を読んで思ったこと
音楽劇『銀河鉄道の夜2020』と、同じく白井晃さん演出のミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』(以下JTR)について、プロデューサーお二方とたつなりくんの対談がFCにアップされました。
なんか、好きしか言えない!!!!最近ずっと好きしか言ってないけど!!!
FC限定なのでもちろん中身には触れずに書きますが、銀河鉄道とJTRはたつなりくんの出演作の中でも個人的に3本の指に入るくらい大好きな作品なので当時の感想も振り返りたいなあと思って書いていたら、この記事のアンサーソングのようなたつなりさん好き好き文章になってしまいました。↓
chim-chim-cheree402.hatenablog.com
これエリザベート2019の千秋楽に書いた記事なんですが、、、随分と遠いところにきましたねえ。(遠い目)
当時も今のたつなりさんが最強!と思っていましたが、たつなりさんは日々進化(深化)し続けて、オタクの私はたつなりくんのお芝居はもちろんのこと、考え方や人間性、仕事への向き合い方も大好きになって……。私なんて取るに足らないオタクだけど、これからも応援させてください!「木村達成くん、君が好きです。」の気持ちです!
コロナでWSS3と四月は君の嘘が飛んでしまった日のことは今でも覚えています。PVや稽古動画も上がっていたし、公演直前だったWSS3は劇場で衣裳付き通し稽古が終わったときに公演中止を知ったと聞きました。
公演するのか、しないのか。私自身も、いつお知らせが来るかと日々スマホを握りしめていた日々は忘れられません。
たつなりくんが稽古やそれ以外の時間も費やして積み上げてきた努力が全て無になってしまうのは悲しすぎる......公演してほしい......でも私自身は地方住みがネックで、たつなりくんの舞台なら這ってでも行きたいけど、世界が色々とストップしていた2020年4〜5月に自分の家族や職場を犠牲にして東京に行けるのだろうか......正直怖い......厳しい......
それぞれに葛藤があったと思います。
エンタメを受け入れる側のオタクでさえメンタルがやられるのに、それを生業にしている方々の不安や苦しみは想像を絶するものだと思います。
最近、たつなりくんがインタビューで自分を変えたものは?と聞かれて「コロナです。」と答えているのをよく見ますが、確かにあの時期からたつなりくんのインタビューの答え方がまた少し変わったなあというのはファンの目から見ても明らかで。ライブドアニュースの記事で母校に行ったりさらっと野球のことを話してくれたりしたのも衝撃でした。
役者を志した理由とか野球を辞めた理由とか、とにかく自分の核となることは聞かれても当たり障りのない言葉で受け流していた印象のたつなりくんだったので、こんなにオープンに話してくれるんですね?!何か心境の変化があったのかな?と驚きました。
自粛中の自身の心境について「僕はこのまま忘れられるんじゃないかと思った。」と言っていたのが悲しすぎて、そんなこと絶対にないよ……と泣いたのですが、そうか……こっちがこんなに応援したいと思っていても言葉にして伝えないと伝わらないんだと改めて思ったのがこの時期です。そんな経緯があったので、この後の音楽劇『銀河鉄道の夜2020』では毎公演ファンメールで感想を送っていたのも今となっては懐かしいです。
音楽劇『銀河鉄道の夜2020』
個人的な話ですが、大学のときに宮沢賢治の授業を受けいて、今思い返すと一瞬賢治で卒論を書こうとしていた時期もありました。書こうとしただけで結局賢治さんとは仲良くなれず、日本語学で卒論は書いたのですが。
余談ですがJTRの役割語↓
ダニエルとジャックの表裏一体シーンで、それまでは「僕」と言ってたダニエルがジャックと入れ替わるうちに「俺」に一人称が変化していったの面白かった!調べたら韓国語は一人称は性別や性格によって分かれていないみたいで、日本初演ならではの粋な演出だなあと思いました!日本語面白い!
— うめ (@ume_siro) 2021年9月9日
SLAPSTICKSの役割語↓
基本的に一人称は「僕」だけど、コカインで頭イッちゃってるところからはっと気づいて現実に戻ってくるときに「俺なにか失礼なことを…!」って「俺」になるんだね。でも昨日気づいたからいつもじゃないのかも……
— うめ (@ume_siro) 2022年1月9日
JTRのネタバレソングで“僕”と“俺”の使い分けが巧妙だったのと同じようにSLAPSTICKSで普段は“僕”だけどコカインやっちゃっちゃのビリーは“俺”なの好きなんだよね(卒論はハリポタの役割語で書いたので興味がある分野)
— うめ (@ume_siro) 2022年1月15日
それで、なんで大学生の私は宮沢賢治で挫折してしまったかというと、「自己犠牲」の精神が全く理解できなかったのです。私は本当に呆れるくらい自分勝手な人間なので、自分を投げ打ってまで誰かのために何かしようとか小難しいことは考えずに自分のために楽しく生きたらいいのに……なんて考えてしまって、賢治さんと仲良くしたいけどなれずに大学生を終えてしまいました。
それがたつなりくんをきっかけに音楽劇『銀河鉄道の夜』を観て、自分でもなんでかわからないくらい心に刺さりました。特にタイタニックの家庭教師のシーン。宮崎秋人くん演じる家庭教師が子どもたちを両脇に抱えて叫ぶ「できません!」。自分の大事なものを守るために、人間としての当たり前の価値観を秤にかけられるのか。そんなことを考えさせられました。
私自身が宮沢賢治の難解さに挫折しているので、情報解禁になったときに「台本より厚い本を読んだことがないたつなりくんが宮沢賢治を?!」と内心思ったり思わなかったりしたのですが笑、いや〜〜〜!木村達成さんは本当に真面目な方だなあと改めて恐れ慄いたのが、実際に岩手に行ってイーハトーブの風を感じたり、台本と『銀河鉄道の夜』と解説書を行ったり来たりして徹底的に勉強しているところなんですよね。めっちゃ真面目!!自分で自分を「真面目すぎるくらい真面目なんです。」って言えるようになったのも最近ですけど、ずっとお芝居に真面目ですよね。
この自己犠牲の精神はしばらくたつなりくんの中にあり続けたんだろうなあと思ったのが、2021年の年末に加藤和樹さんのラジオにゲスト出演したときです。うろ覚えなんですが、「男らしさとは自己犠牲」と言っていて、このときにはJTRも終わって心身ともにすり減らしてダニエルを演じていたのを観た後だったので、自分を労って!!!大事にして!!!と思ってしまいました……。
とにかく私にとって銀河鉄道の夜に通った2020年9〜10月はとても上質な時間でした。プロデューサーズみたいなハッピーハッピーミュージカルも大好きだけど、こういうじっくり考える舞台を観るのも本当に好きだなあと思いました。
↓以前書いた感想文
chim-chim-cheree402.hatenablog.com
「証明してくれる?」
カムパネルラのお父さんが空を見上げて「今夜は星が綺麗ですね」みたいな台詞を言うときに汽笛の音が鳴ってることに昨日初めて気づいた、お父さんの心の中にもカムパネルラの生きた証は残ってるしジョバンニの銀河鉄道の旅は確かにあったんだと確信させるなあ
— うめ (@ume_siro) 2020年9月27日
宮沢賢治の第四次の話
活版所の場面で布に映る新聞の見出しについて。確か「アインシュタインの特殊相対性理論」「ミンコフスキーが四次元空間を発見」「豪華客船タイタニック号出港」が登場して、タイタニック事件が後々効いてくるのは言わずもがなだけど、序盤で“四次元”を登場させた演出には意味があるんじゃないかな。
— うめ (@ume_siro) 2020年9月22日
全然物理詳しくないんですけど四次元つまり時間という概念ですよね。“春と修羅”の締めくくりで「第四次延長のなかで主張されます」とあるので“第四次”は印象に残るワードです。とてもうろ覚えですが音楽劇銀河鉄道の夜のプリオシン海岸の場面で、
— うめ (@ume_siro) 2020年9月22日
カンパネルラが「死んだらその人が生きた証はなくなるのだろうか」というような台詞を言いますが、これは2幕にも同じようなやりとりがあり、死んだカンパネルラの幻影とジョバンニが「証明してね」「うん!」というやりとりをして物語が締め括られます。
— うめ (@ume_siro) 2020年9月22日
この時点でカンパネルラの生きた証はジョバンニに、もっと言うと命を救われたザネリにも残り続けるでしょう。物語の最後ジョバンニはカンパネルラに「どこまでもどこまでも僕たち一緒に進んで行こう」「どこまでもどこまでも」と繰り返す。
— うめ (@ume_siro) 2020年9月22日
現世だけでない時間軸で生き続ける、これがなんだか四次元時空的だなあと思いました。
— うめ (@ume_siro) 2020年9月22日
明滅する苹果
今日一のハッとしたのは苹果が宙に登ってジョバンニとカンパネルラが交互に「光った」「消えた」を繰り返す場面。あれは“春と修羅”で言う「明滅」のメタファーなのかなと思った。
— うめ (@ume_siro) 2020年9月22日
音楽劇銀河鉄道の夜で“春と修羅”が用いられて印象的だった場面が2つあって、
1つ目は1幕ラストに赤い苹果が宙に登っていく場面。2つ目は2幕ラストにカンパネルラが死んでザネリが毛布に包まっている場面。どちらも「ひかりはたもちその電燈は失はれ」で途切れるんだけど前者と後者で続きが違くて。前者はカンパネルラが絶望したように慟哭する。
— うめ (@ume_siro) 2020年9月22日
これは「おっかさんは僕をゆるしてくださるだろうか」から始まる“ほんとうの幸い”に繋がっていって、「ほんとうにいいことをしたらおっかさんは許してくれると思う」とカンパネルラは言うものの、この時点で自分が死んでザネリを助けたことがほんとうにいいことなのかは自信がないようだった。
— うめ (@ume_siro) 2020年9月22日
だから「その電燈は失はれ」でカンパネルラは死によって自分が生きた証が消えてしまうことを恐れたのではないか。対して後者ではジョバンニがふっと笑う。これは死を超えてなおカンパネルラが生きた証は残るし2人の絆は続いていくとジョバンニが確信したからではないか。
— うめ (@ume_siro) 2020年9月22日
「ひかりはたもち」の方に重きを置いている感覚。だから“明滅”なのだと思う。完全に消えるのではなく「光った」「消えた」になる。
— うめ (@ume_siro) 2020年9月22日
ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』
そんなこんなで銀河鉄道の時点で「白井さん好き!!!もう1回たつなりさんと組んでくれませんか?!」になってたんですけど、念願叶いミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』でご一緒できると知ったときは舞い上がりました。(かをりちゃん「同じ学校だと知ったときは舞い上がりました。」)
先日公開されたFCのインタビューで、オファーの経緯を知って泣きました。
このお仕事はご縁で繋がっているんだなあ、と。
正直JTRは私自身もやりきったなというか、銀河鉄道とは別の意味で観ている側も神経をすり減らしていたので、あまり振り返りができないんですよね。
そういえば猛烈に体調を崩して薬に頼りながら劇場に通っていたのってエリザとJTRだから、たつなりさんが死ぬときにモロに私も影響を受けている?!
これは9月から始まる『血の婚礼』のフラグですね〜笑(矢田ちゃん「健康体でいる!体が資本!」)
JTRについては旧FCのラジオや公開収録イベで公演期間中にもたくさん話してくれました。白井さん演出の作品は余白があるのが面白くて、Twitterでもたくさん考察が生まれていたのが興味深かったです。
日本初演で蓋を開けてみないとわからないという状況の中でみんなチケットを取りましたが、キャストのファン以外にもチケットをとっていた方も多くて、また、公演が始まったら口コミで広がっていた印象を受けましたがどうでしたっけ?
FCのインタビューで“取調室”の話題がありましたが、あそこ私も大好きです。グロリアとの再会による高揚感から3段ギアでどん底に落ち、床を殴りつけることがトリガーになって暴走列車ダニエルになる。
“取締室”の絶望ダニエルは3段ギアだと思っていて、
— うめ (@ume_siro) 2021年9月25日
①「死んだ方がマシよ」
②「梅毒らしいの」
③「あなたがくれた希望が絶望の淵へと落とした」
〜ドンッ!!!〜
2幕につながる(たつなりくんの言葉を借りると)ダニエル暴走列車へ
というかこれを書いていて初めて「取調室」のことを「取締室」と書いていたことに気づきました!気づくの遅い!「お前は3年間何やってたんだ!?」(cv.木村達成)(3年は経ってない)(←FODでハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」も配信していますのでオールドファッションカップケーキで興味を持った方はぜひご覧ください)(突然のステマ)
ラジオでWキャストの話になったときに、愛が狂気に変わる過程について話していたのも印象的でした。本当にたつなりくんの役づくりが好き。
“久しぶり”でずっと葛藤してて「愛には犠牲が必要だ」でハッとした顔になるんだけど、ただの納得よりも「なるほどその手があったか」って巧妙な表情していたような。医者の良心→犠牲→罪とダニエル自身の感情理解が地続き。“良心”と対なのが“ジャック(罪)”でその間の“犠牲”でうまいこと正当化させた
— うめ (@ume_siro) 2021年9月20日
犠牲ってワードが免罪符
— うめ (@ume_siro) 2021年9月20日
医者の良心から狂気まで地続きだからこそ、キャストがインタビューでよく話していた「誰もがジャックになる可能性」を強くしている
— うめ (@ume_siro) 2021年9月20日
この「地続き」っていうのが好きなポイントで、たつなりくんの役づくりはちゃんと一人の人間として成立していて、全ての事象にそれが起こる理由が存在しているんですよね。そんなたつなりさんのお芝居を浴びるたびに「どんくらい練習したんだ。なんか感動する。」と黄金川くんになってしまう。一挙手一投足、目線、仕草……全てがその役を形作っているのが好きです。
白井さんとストプレもミュージカルもご一緒して、もうなんでもござれですね!!次の作品は何かな?!お待ちしております!
chim-chim-cheree402.hatenablog.com
chim-chim-cheree402.hatenablog.com
「世界が木村くんを見つけますよ…!」
最近パンフレットやインタビューのたつなりくんのプロフィール部分を見るとハッとしてしまうんです。
出演作に挙げられているのは、銀河鉄道の夜、プロデューサーズ、魔界転生、L5Y、SLAPSTICKS、ジャック、四月は君の嘘など。
2018年や2019年に上演したラカージュやエリザ、ロミジュリ、ファントムはカットされている。
これってすごくないですか?だってエリザベートですよ?!経歴に出演作:ミュージカル『エリザベート 』皇太子ルドルフ役(演出小池修一郎)ってあるだけでめちゃくちゃ箔付きの役者人生じゃないですか!?
でもエリザがなくとも「さっきあの役をしていたイケメンは木村達成っていうのか〜!へえ〜実は前にあの作品で見てたんだな?ミュージカルだけじゃなくてストプレでも主演をしたのか。なになに?ドラマも出てるんだな?『青天を衝け』にオールドファッションカップケーキだって?FODで見てみるか!」ってもっと木村達成を知りたくなっちゃう!(そのままベルトコンベアーのように次々と過去作を見る流れにどうぞ)
個人的に2019年はミュージカル界での知名度が爆上がりした年だと思っていて、ミュージカルファンなら誰しもが知っているタイトルに次々と出演するたつなりくんを見て、すごい!まるでミュージカル俳優!(ミュージカル俳優だが?)ってツッコミを1人でするくらいには舞い上がりました!笑 これは今もですが笑
別の言い方をすると、2.5のファンがグランドミュージカルに出てほしいなあ〜って思ったときに真っ先に浮かぶような作品たち。だってラカージュのジャン・ミッシェルやエリザベートのルドルフ、ロミジュリのベンヴォーリオ、ファントムのシャンドン伯爵なんて、たつなりくんと同年代の役者さんなら喉から手が出るほど掴みたい役じゃないですか!(オタクのエゴかな?)ルドルフやったら優勝!みたいなところある。※個人の見解です。私自身はたつなりくんが2.5をやっていたときはミュージカルに出るなんて微塵も考えつかなかったのですけどね......!!
あ〜〜!超有名タイトルに出たしこれで木村達成の役者人生安泰だ〜!と思いきや!!
そこで終わらないから木村達成さんっていう人間は面白いと思うのです!
最近本人も「木村達成がこの役をやる意味」ってよくおっしゃっていますが、今まで定石だった解釈の斜め上にホームランを打ってくるのがたつなりくんの尊敬できて毎回あっぱれと思うところ。本当にすごい。「他と同じじゃつまらない。誰もしたことがないことをした方が面白い。」という本人のパッションがずっと好きです。そしてその前人未到(?!)の解釈がちゃんと役の的を得ていて全くトンチンカンにならないのがすごい!
顕著なのはエリザベートのルドルフだと思いますが、楽屋のモニターで子ルドのお芝居を見てその日の青年ルドルフの方向性を決めていたことや、“母親シシィの息子ルドルフ”よりも“皇帝フランツの息子ルドルフ”に寄せて役づくりをしたことは今思い返しても天才では?!
大好きなので何回も言うんだけど、たつなりくんのルドルフは革命を成功させちゃいそうなんですよね。幼い頃から皇帝になるための教育を受けて、知識を得るだけで終わらず、父親が治める今のオーストリアの問題にも気づき、憂い、正攻法ではどうにもならなくて革命に乗り出す。
私の中のたつなりくんルドルフの印象って竹なんです。小池先生が「武士のよう」とおっしゃっていたのも印象的だったのですが、硬く真っ直ぐに伸びていくけど一度割れたら一気に真っ二つになる。
ゾフィーの言いなりで政治をしていたフランツとの対比ができているんですよね。
それからロミジュリについてFCイベで本人も言及していましたが、お兄さん気質でみんなのまとめ役だったベンヴォーリオを“生き残る少年”として役づくりしたのも信頼しかない!
ハイキュー!!で北さんが宮兄弟や影山くんに言っていた台詞で、読んだときに「古舘春一先生の“日常であまりにも何気なく起こったのでさらっと流してしまいそうになる人生を揺るがすぐらいの衝撃を受けた気づき”の言語化半端ないな?!」と思った言葉がありました。
「俺が毎日1から10までやっとるところを侑みたいな連中は1から20やっとんねん。あるいはより効率的な10、密度の高い10。ほんでたまに1から10やなくAからZやってみたらどんなやろ?おもろいんちゃうか??って考えたりする奴らやねん。」
誰よりも努力して、楽しんで取り組もうとするたつなりくんにぴったりだなあと思います。
ドラマ『弱虫ペダル』関連のスカパーの番組で『演劇人は、夜な夜な、下北の街で飲み明かす』という総北メンバーがお酒を飲みながらわいわい語る番組があったのですが、そこでたつなりくんがおごえさんたちに言われていた言葉はずっと好きです。ある意味真髄だなあと思っています。
有料放送だったので一語一句同じじゃなくうろ覚えの記憶で曖昧に書きますが……
たつなりくん「ロードレーサーに乗るってところから始まった自分がいて、触れ合ってみてどう自分の気持ちが動くのかなって試していた。これを操りながら台詞を喋るのって絶対的に難しい。」
直也さん「でもたつなりは誰よりも早く乗りこなしていたよね。」
たつなりくん「直也さんが総北のリーダーで『彼よりも上手くなる、彼より上手くなる』って意識はしていた。」
直也さん「たつなりとは初対面だったんだけど、こいつのイラってする感じなんだろうって。」
おごえさん「新入生なのにできちゃう感じね。俺とたつなりは真逆なんだよ。俺はたつなりの考え方は理解できないもん。でも嫌いじゃない。」
たつなりくん「順を追うプランと遠回りするプランがあって、ゆうきは割と近道をする方。俺は近道もしたいんだけど遠回りしちゃう。」
おごえさん「それが俺からすればたつなりは遠いようで近いんだよ。」
ばばりょ「たつなりくんは運動神経もいいからすぐにある程度できちゃうんだよ。でも、そこから深めようとするんだよ。それで結局誰よりも練習してるんだよ。」
たつなりくん「だって自転車乗っててみんな楽しくならなかったですか?それが原作的には近道であり、僕たちが思っていなくちゃいけなかったこと。」
木村達成さん、天衣無縫の極み(舞台上の全部のピンスポを当てましょう)
これは2016年の話なので、今は多少なりとも違った考え方になっているとは思うのですが、最近も言っている「真面目すぎるほど真面目なので遊び心を忘れないようにしたい。」とか「譜面は譜面であって譜面でない、台本は台本であって台本でない。」に繋がっている気がします。
いや、本当〜〜にたつなりさんはお芝居が信頼できる役者さんですよね。(n回目)
ここ数年の木村達成さん(のオタクとしての私)の変革だと思うんですけど、以前はミュージカルで活躍されている大先輩たちが演じてきた歴史のある作品にキャスティングされることが名誉あることで、たつなりくんの頑張りが世間に認められるということだと思ってきました。だから、エリザベートで帝国劇場に立ち皇太子ルドルフを務めたことはある意味たつなりくんの役者人生の1つのゴールだと思っていました。(今思うと勝手にゴールした気になってごめんなさいなのですが!笑 失礼いたしました!)
しかしですよ!特にコロナ後のラインナップを見ると、世界初演、日本初演などなど!しかも主演続き!制作サイド的にもここぞという大事なタイミングで任せていると感じざるを得ない!オタクのエゴも入ってる気がするけど事実は事実だよね!
「木村達成という役者さんにやってほしいからこの作品はどうかな?」という方向に制作サイドが動いてくださっているなんて、なんてすごい世界線に来てしまったんだ?
テニミュのときにプロデューサーさんに言われた「あなたの替わりなんていくらでもいるから。」という言葉が良くも悪くもずっと原動力になっているのかなあとも感じました。
「替えが効かない存在になりたい。」って最近本人の口から聞くけど、、、業界的にもう替え効かなくない??いや!オタク的には応援すると決めたときからずっと替えが効かないので安心してほしい!!!本当に!!!頑張れ負けるな必ず勝て!!!
東宝演劇復活プロジェクト第一弾「TOHO MUSICAL LAB.」に主演として呼んでいただけたこともうれしかったです!業界が新しいことにチャレンジするときに呼んでもらえるというのはそれだけ信頼されていることだと思うので!
舞台ファンの方々からいい感想がもらえることはもちろんうれしいですし、作り手の方からたつなりくんの舞台にかける熱量を認めてもらえるのもうれしい!一緒に仕事したいって言ってもらえることって素敵だなあ!
作品のネームバリューなくしても戦える木村達成。
むしろ任せて安心木村達成。
エリザベート千秋楽終わりの自分で言ってやりたいです。たつなりさんはこれからもすごいよ??これからもっと驚かされるし、もっと好きになるよ!!って!